トマトに含まれるリコピンの効果とは?

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リコピンとは?

リコピン(リコペン)とは、トマトやスイカなどに含まれるカロテノイド(カロチノイド)の1種で、脂溶性の性質を持つ赤色の色素です。

カロテノイドは、自然界に存在する動植物が持つ黄色や赤色の色素の総称で、強い紫外線などの過酷な自然環境から自らを守るために備わっており、優れた抗酸化作用を持っています。中でも、リコピンの抗酸化力は強力で、その作用はビタミンEの100倍以上と言われています。

リコピンに期待される効果・効能とは?

美白などの美容作用

紫外線を浴びることで皮膚で発生する活性酸素は、肌のコラーゲンやエラスチンを分解させ、肌の老化を促します。

リコピンは優れた抗酸化力で活性酸素を消去し、さらにシミの原因になるメラニンを生成するチロシナーゼの働きを抑制する効果がありますので、特に美白作用に期待されています。

<間違えやすいポイント>
シミの原因となり、悪いイメージの「メラニン色素」ですが、実はメラニン色素自体は紫外線などから肌を守る役割という役割を担っているのです。

動脈硬化の予防

悪玉(LDL)コレステロールが活性酸素により酸化され、血管壁が厚く硬くなってしまうと動脈硬化を招く原因となりますが、リコピンには酸化を防ぐ作用だけでなく、善玉(HDL)コレステロールを増やす効果もありますので、動脈硬化だけでなく血管の健康維持に役立ちます。

アディポネクチンの増加に期待

アディポネクチンとは、体内の脂肪(脂肪細胞)から分泌されるホルモンで、メタボリックシンドロームをはじめ、糖尿病、高血圧、高脂血症、動脈硬化、がんなどの生活習慣病の予防や改善に効果があります。

動物を用いた実験では、リコピンには血中のアディポネクチンを増加させる働きがあることが確認されていますので、今後の研究に期待されている作用です。

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ダイエットへの作用について

夜トマトダイエット法で一大ブームを巻き起こして以降、いまだに高い人気となっていますが、これはリコピン及びトマトに直接的な脂肪燃焼作用がある訳ではありません。

食事前にトマトを食べることで、トマトに含まれるリコピンや食物繊維が太る原因となる血糖値の急上昇を防ぐため、太りにくく痩せやすく体質作りに役立ちます。

また、トマトはヘルシーで栄養豊富ですので、食べる習慣は素晴らしいことだと思います。

リコピンの副作用とは?

リコピンは、摂取量や上限量が明確ではありませんが、過剰摂取による重大な副作用の報告は現在のところありません。

イタリアのことわざ「トマトが赤くなると医者が青くなる」
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