アントシアニンとは？

アントシアニンとは、青紫色の天然色素でポリフェノールの1種であり、アントシアン色素のうちアントシアニジンがアグリコンとして糖や糖鎖と結びついた配糖体成分のことです。

アントシアニンは温度・湿度・PHなどの違いにより色合いが変わるという特徴があり、アントシアニンは青紫だけでなく、紫や赤紫色なども知られています。

ポリフェノールは植物が紫外線やウイルスなどの外敵から自らを守るための成分で、植物におけるポリフェノールは、私たちにおける「メラニン」のように紫外線に対して働きます。

近年、PCやスマホの急激な普及によって私たちの目は酷使され続けていますので、健康的な生活を守るためにも目のケアは重要な課題となってきています。

アントシアニンの効能

ポリフェノールは優れた抗酸化効果を持つことが知られていますが、アントシアニンはそれに加え『目』に対する効能が期待されてる成分です。

ヨーロッパでは、ブルーベリー（特に野生種）のものが目に良いことが、かなり以前から経験的に知られており、パイロットやトラック運転手、夜間視力の弱い人などに勧められていたという話があるぐらいです。

物が見えるのは網膜にある「ロドプシン（視紅素）」という感光色素が光の刺激で分解され、その変化が脳に伝えられるであり、分解された「ロドプシン」は普通すぐに元に戻ります。

ですが、目の激しい疲労や長時間強い光の刺激を受けていると、ロドプシンの再合成が追い付かなくなり、物が見え難くなったり、目の疲れ・かすみ・痛みなどのトラブルが起こります。

アントシアニンには、このロドプシンの再合成を促す働きが知られています。
そのため、視覚機能の改善や眼精疲労のケアだけでなく、白内障や緑内障、仮性近視などへの効果にも期待されています。

万病と元、老化の原因として知られている活性酸素は目のトラブルの原因にもなっています。
ポリフェノールの1種アントシアニンは優れた抗酸化効果を持っていますので、活性酸素の発生を抑制し、目や身体の様々なトラブルを予防する効能に期待できます。

アントシアニンには血管を強化する効能や、血管を拡張して血流を改善する効果があります。
血管が柔軟で血流がスムーズになると、目が疲れに難くなったり、ピント調節機能の回復にも役立ちますので、糖尿病網膜症の予防にも期待されています。

花粉症には、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状がありますが、これらは体内に入ってきた花粉を有害なものとみなして、体の外へと排出しようとする免疫反応です。

この際、体は花粉を排除しようとしてヒスタミンという物質を大量に分泌しますが、アントシアニンにはヒスタミンを減少する働きがありますので、予防だけでなく、花粉症の症状の緩和にも効果が期待されています。

ブルーベリーは眼に良いというイメージがあるのと同じくらい、アントシアニンがブルーベリーに含まれていることがご存じだと思います。

ですが実はアントシアニンは、ブルーベリーに比べ、ビルベリー・クランベリー・アサイーベリーなどのに豊富に含まれていますが、一方でカシス・ブドウ・ナス・紫いも・紫キャベツ・紫玉ねぎ・黒豆などベリー類以外の食材にも含まれています。

ポリフェノール類を食品から摂取する場合には大切なポイントがあります。
それは、ポリフェノールの多くが色素であることから、アントシアニンであれば青紫色～赤紫色の部分に多く含まれているということです。

例えば葡萄であれば、果実より色の濃い果皮に多く含まれているのです。

しかし、果物や野菜の外皮には残留農薬が残っていることが多いので、皮ごと食べる場合には、残留農薬を除去してから食べるように気を付けて下さい。

アントシアニンと同様に目の健康を維持する人気成分にルテインがあります。

ルテインとは、カロテノイドの1種でほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれる成分で、私たちの体内では目の中の水晶体や黄斑部などにもともと存在しています。

ルテインには、光そのものを遮る役割があり、PCやスマホなどから発せられる有害なブルーライトや紫外線を黄斑の色素濃度を高めて吸収し、目を守る働きをしています。

共に目の健康をサポートする成分ですが、働き方が違いますので、サプリメントなどで摂取する場合には、それぞれの特徴によって選びましょう。
また、同時に摂取することでアントシアニンとルテインの相乗効果にも期待出来ます。