癒しをもたらすL-テアニンの効能とは?

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テアニンとは?

睡眠不足や不眠など睡眠トラブルに悩む人が増加する中で注目されている成分がテアニン(グルタミン酸エチルアミド)で、正しくは「L-テアニン」と呼ばれています。

テアニンとはお茶の旨味・甘味に関与する成分で、植物の中でもチャノキ(ツバキ科ツバキ属の常緑樹)とそのごく近縁種やニセイロガワリ葉にしか含まれていないアミノ酸です。

テアニンは緑茶(特に玉露や抹茶)に多く含まれていて、お茶一杯中にL-テアニンは約3.6~12mg 含まれるとされています。

緑茶に含まれる有名な成分として「カテキン」がありますが、カテキンが苦味や渋味に影響しているのに対して、テアニンは旨味や甘味に影響しているのです。

発見当時は、茶の学名であった「Thea sinensis(テア・シネンシス)」をちなんで、「Theanine(テアニン)」と命名されましたが、その後、化学構造が明らかになって「L-テアニン」として呼ばれるようになり、日本では食品添加物に指定されています。

機能性表示食品における関与成分「L-テアニン」の届出機能には下記のものがあります。
●睡眠の質の向上
●ストレス・緊張の緩和
●疲労感を軽減

L-テアニンの効果効能は?

お茶の旨味成分として私達の生活を楽しませてくれているL-テアニンですが、貢献しているのは美味しく感じさせてくれることだけではなく、実は私たちの心を癒す成分としても活躍しているのです。

リラックス作用、ストレスの解消

L-テアニンを摂取することで、α波が出現することが多くの研究で報告されています。
(心身のリラックスしている状態のときの脳波は、α波という波長になります。)

また、α波はL-テアニンの濃度が高いほど強く現れることから、リラクゼーション作用はL-テアニンの量に比例すると考えられています。

これは普段の生活でも感じられることなのですが、温かいお茶を飲んだ後などに”心が和む”ような安らぎを感じことがありませんか?

この感覚はL-テアニンの持つ癒し効果によるものだと言われています。

α波が増えることがリラックスできるということは、ストレスの解消にも繋がるのです。

お茶に含まれる成分には興奮や覚醒作用を持つカフェインも含まれていますが、カフェインを摂取した際に表れる興奮状態時に出現するβ波は、L-テアニンにより抑制されることが確認されています。

睡眠の質を向上

L-テアニンは限られた物質した通貨できない「血液脳関門」を通ることが出来る成分で、「副交感神経」を優位にするによって、脳の興奮を抑えて神経の沈静化に働きますので、寝つきを良くして睡眠の質を高め、快適な睡眠が得る効果に期待されています。

入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒などの不眠症に悩む人が増加する現代社会において睡眠の質を高めて快眠を得ることは健康を維持する上で欠かすことが出来ません。

睡眠サプリメントとして多くの成分が用いられていますが、研究を重ねて働きが確認されているのはグリシンとL-テアニンぐらいだと思われます。

冷え性の緩和・改善

α波が増えて身体がリラックスすることで、筋肉の緊張がほぐれて血管が拡張しますので、血行促進にも役立ちます。

冷え性は末梢血管に血行障害が起こる症状ですので、血管の拡張に働くL-テアニンは冷え性改善にも効果が期待されています。

PMS(月経前症候群)による精神的症状の改善

L-テアニンは女性の多くが何らかの悩みを持っているといわれるPMSにおけるイライラ・憂鬱・集中力の低下等の精神的症状を改善することが報告されています。

また、更年期におけるほてり・イライラ・不安感といった症状も軽減してくれますので、女性の悩みに広く役立ちます。

L-テアニンの摂取量や副作用は?

<摂取量について>

L-テアニンは、生命活動に必須のではありませんので、1日の摂取量や上限量は特に定められていません。

<食品からの摂取について>

食品から摂取する場合、L-テアニンはお茶にしか含まれていない成分ですので、緑茶を飲むことになりますが、緑茶にはカフェインも含まれており、覚醒作用だけでなく利尿作用も合わせ持ちますので摂取量に注意しましょう。

<副作用について>

L-テアニンは経口摂取で短期間であれば安全性が示唆されており、重篤な副作用は現在のところ報告されていませんが、頭痛などを起こす可能性があります。

降圧剤との併用により、薬の作用を増加させる可能性がありますので、服用中の方は医師に相談することをお勧めします。

サプリメントで摂取する場合の注意点

ストレス社会で睡眠トラブルを抱える方が増加している現在において、睡眠系サプリの需要も高まってきているように思います。

健康食品やサプリメントからL-テアニンを摂取する場合には、用法・用量をしっかりチェックし過剰摂取をしないようにして下さい。

初めて摂取する場合には、半分の量~少な目で体調の変化を見るのも一つの方法です。

また、睡眠サプリにはよくビタミンB群が含まれることが見受けられますが、ビタミンB群は炭水化物・脂質・タンパク質の代謝・エネルギー産生に関わる栄養素であり、睡眠前に摂取することで、逆に身体が活性化する場合がありますので注意しましょう。

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