GABA(ギャバ)とは？

GABAとは、正しくは「γ（ガンマ）- アミノ酪酸」というアミノ酸の1種で、英語の「Gamma-Amino Butyric Acid」の頭文字より、GABAと呼称されています。

疲れた時には糖分が欲しって、チョコレートを食べて「ホッ」とした経験はありませんか？
チョコレートは脳のエネルギー源は糖分（ブドウ糖）だけでなく、原料であるカカオにGABAが含まれていることも関係しているのです。

GABAはカカオだけでなく、発芽玄米・野菜・果物など自然界に広く分布しています。

タンパク質を形作っているアミノ酸とは異なり、特に哺乳動物の脳や脊髄に存在している神経伝達物質で、脳の神経が高ぶった時に鎮める働きをしています。

GABAの効果とは？

最初は血圧降下作用で注目を集めていましたが、その後の研究で様々な機能性が明らかになってきており、中でもストレス軽減作用に高い効果が期待されてます。

ストレス性の不眠やうつ病などの改善にも期待されており、臨床実験において、GABAの摂取によってα波が上昇してリラックス状態になることも明らかになっています。

GABAを関与成分とする特定保健用食品が許可されています。

ギャバは脳に存在する抑制系の神経伝達物質として、ドーパミンやグルタミン酸など興奮系の神経伝達物質の過剰分泌を抑えて、「イライラを和らげたり」、「ストレスを緩和したり」、「興奮した神経を落ち着かせたり」する効果で、リラックス状態をもたらしてくれます。

適度なストレスはプラスの方向に働いてくれますが、ストレスが過剰になってしまうと、ホルモンバランスが崩れ、自律神経に失調をきたすようになり、全身の免疫力が低下して、様々な不調や病気の原因となってしまいます。

私たちが過ごす現代はストレス社会と呼ばれるほど多くのストレス環境に身を置いています。
複雑な人間関係、老後の心配などをはじめ、PC・スマホの普及によるテクノストレスが急激に増加しているのです。

テクノストレスとは？
コンピュータを扱うことが原因で起きる精神的な失調症状の総称で、『コンピュータに適応できないために生じるテクノ不安症』と、『過剰に適応したために生じるテクノ依存症』の2種類があります。

GABAには、血液中の塩分をろ過する腎臓の働きを活発にし、利尿作用を促すことで血圧低下をサポートしますので、高血圧の予防や改善効果にも期待されています。

高血圧の基準や治療法などに関しては、現在さまざまな情報が飛び交っていますが、高血圧が「サイレントキラー（沈黙の殺し屋）」と呼ばれるほど、恐ろしい病気であることには違いがありませんので、予防は健康長寿において欠かせません。

サイレントキラーとは？
自覚症状がほとんどなく、危険を自覚しないまま放置されて知らないうちに進行し、自覚症状が出たときには既に生命に関わる状態となり、初めてことの重大性に気が付く病気のことをいい、高血圧のほかに『脂質異常症』『糖尿病』『肝臓病』などがあります。

GABAには、肝臓や腎臓の働きを活発にしてくれる作用があり、アルコールの代謝にも関与することがわかっています。

肝臓には「肝汁の分泌」「栄養分の貯蔵と代謝」「解毒作用」などとても重要な作用があり、腎臓には「不必要な老廃物を排出」「血圧の調整」などとても重要な作用があります。

さらにGABAには内臓の働きを活発にして、消費エネルギーを高める一方で、血液中のコレステロールや中性脂肪をコントロールし、脂質代謝を促す働きもありますので、脂質異常症や肥満の予防にも役立ちます。

GABAは下記のような食品などに多く含まれていますが、ダントツで豊富な食品はシャコで100gあたり約750mgのGABAが含有されています。
野菜類でトップのトマトで100gあたり約62mg、発芽玄米で100gあたり約10mgです。

●野菜類･･･トマト・じゃがいも・ナス・かぼちゃ
●果物類･･･みかん・ブドウ・柚子・ネーブル
●その他･･･発芽玄米・キムチ・ぬか漬け・シャコ

GABAの摂取量や上限量については明確に定められていません。
また、現在のところ重篤な副作用の報告はありませんが、過剰摂取には注意しましょう。

野菜や果物・発酵食品などに含まれていますので、バランスの良い食生活を送っている方は不足しにくいと考えられます。

しかし、外食中心などで食生活が乱れていたり、過度なストレスや疲労が続くとGABAの消費が増えて不足してしまいます。

その際には、メーカーの目安量を参考にサプリメントなどを利用して上手に補ってください。