クリスマスを目前に、もう忘年会シーズンに入っている方も多いと思います。
また、お正月に新年会となにかとお酒を飲む機会が多くなるこの時期に、特に助けになる成分が「オルニチン」です。
オルニチンとは?
オルニチン (ornithine) は遊離アミノ酸の1種で、肝臓の解毒に大きく関与する成分です。
お酒を飲んだ翌朝の朝食に「しじみ」のお味噌汁を飲んだらホッとした!
このように感覚を感じた方が多くいると思いますが、これは『しじみ』に豊富に含まれるオルニチンの効果によるものが大きいのです。
肝臓が担っている「オルニチンサイクル(尿素回路)」という働きをご存じでしょうか?
オルニチンは体内に吸収されると肝臓や腎臓、筋肉などに運ばれます。
肝臓にたどり着くと、オルニチンサイクルという有害なアンモニアを代謝する経路で働き、アンモニアの解毒を促進します。
また、機能が低下した肝臓を保護したり、肝臓でのタンパク質合成を高める働きもあります。
肝臓は弱っても痛みを伴わない「沈黙の臓器」と呼ばれる器官ですので、肝臓のケアのために、日常的にオルニチンを摂取することが大切です。
オルニチンを多く含む食品として最も有名なのは「シジミ」だと思いますが、しめじやエリンギなどのキノコ類にも多く含まれていますので、上手に食事に取り入れて下さい。
肝臓をサポートするオルニチンの重要性!
肝臓は、栄養素など、さまざまな物質を化学的に作り変えるはたらきを持ち、また、何千という酵素を使い、500以上の複雑な化学変化を起こしていますので、肝臓が元気であるということは、全ての器官にとっても重要なことなのです。
肝臓には大きく3つの働きがあります。
②栄養素などを体内で貯蔵したり、必要なときに変化させて供給します。
③消化液である「胆汁」を生成・分泌します。
肝臓は非常に様々な働きをしていますが、際限なく働き続けられる訳ではありません。
一日に処理できる仕事量は決まっているのです。
そのため、アルコールを分解する解毒に多くの力を使うと、代謝に悪影響を及ぼします。
さらに、暴飲暴食が日常化してしまうと、肝臓の働きが弱まるだけでなく、そもそも処理できる一日の仕事量が減少しまい、代謝、解毒、胆汁などの機能低下にも繋がってしまいます。
アルコールをよく飲む方は、肝臓に休息をあげるためにも休肝日を作りましょう。
肝臓の機能低下や疾患は、肝臓の痛みとしては現れないものの、 他の箇所に症状が現れます。
『黄疸(おうだん)』は肝疾患の最も典型的な症状ですが、『身体がだるい』『倦怠感』『食欲不振』『吐き気』『食欲不振』なども症状として知られています。
肝機能のチェックは血液検査で行えます。(γ-GTPなどの項目です。)
健康診断は年1回程度で行うものですが、実は「献血」でも検査サービスを行っています。
オルニチンの効果とは?
オルニチンには、この重要な肝臓をサポートする効果がありますので、肝臓の働きの効率化に期待できます。
細胞内にあるオルニチンサイクルでオルニチンはアンモニアと反応して尿素へと分解します。
アンモニアに対する解毒をサポートすることで、今まで解毒に割いていた肝臓の働きを他の働きに回すことができ、その結果、アルコールの分解が早まり「二日酔いを軽減」に働きます。
また、アンモニアはTCAサイクル(クエン酸回路)と呼ばれるエネルギー産生の回路の働きを阻害しますが、オルニチンがアンモニアの解毒を促進させるため、エネルギー産生にも役立ち「パフォーマンス向上」「疲労回復」を高めることもできます。
さらに、オルニチンには、脳の視床下部に働きかけて、成長ホルモンの分泌を促進させる働きがありますので、基礎代謝を向上し、ダイエットやメダボ予防に役立ちます。
オルニチンをサプリメントで摂取!
日常的に飲み過ぎ、食べ過ぎが続いていたり、運動や重労働をしている方はオルニチンをサプリメントでしっかり摂取すると良いでしょう。
オルニチンは体内に存在する物質であり、重篤な副作用の報告はないありません。
しかし、摂取量の定めもない栄養素ですので、これまでのサプリメントと同様に、少量を体調を見ながら問題なければ目安量を摂取するようにしましょう。
アルコールを分解する作用を持つオルニチンですが、「今日はお酒をたくさん飲んだからオルニチンを一杯摂ろう」という摂り方はしないようにして下さい。
お酒をたくさん飲まなくてはならない方は、普段からオルニチンを摂取して、日常的に肝臓に疲労を貯めないように心がけて下さい。