フコイダンとは、メカブや昆布、ワカメやモズクなどの海藻のヌメリ成分に多く含まれる多糖類の1種で、発見当時は「フコイジン」と呼ばれていました。
現在も研究が盛んに行われてる成分で、特に「抗がん作用」に期待されています。
フコイダンの効果とは?
まず、フコイダンには抗ガン作用に期待される3つ働きがあります。
アポトーシスとは『細胞が自然に消滅する現象』のことを意味していますが、突然変異のガン細胞にはアポトーシス機能がありません。
ですので、自ら消滅することなく細胞分裂を繰り返し増殖し、転移していきます。
フコイダンが抗がん作用や抗腫瘍作用に注目されているのは、アポトーシス機能の無いガン細胞に誘いかけ、アポトーシスへと導くと働きがあると考えられているからです。
また、フコイダンには免疫機能において重要な役割を担う「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」や「マクロファージ」といった免疫細胞を活性化させる働きがあります。
さらに、フコイダンは食物繊維の1種ですので、免疫機能に大きく関わる腸の状態を整える働きもありますので、免疫力の向上に大いに期待されています。
3つ目が新生血管抑制作用ですが、がん細胞は非常に栄養を欲しがりますので、自ら血管を作り出し栄養を確保しようとしますが、フコイダンには、がん細胞による新しい血管を作らせないという特性が報告されています。
血管新生が抑制できれば、がん細胞は栄養を得ることができずに壊死することに繋がります。
まだあるフコイダンの効能
上記の作用の他にもフコイダンには下記のような働きが期待されています。
肝機能をサポート
肝細胞増殖因子(HGF)は、肝臓細胞の再生のほか、様々な器官・組織の再生に作用します。
フコイダンにはHGFの産生を促す作用がありますので、肝臓細胞の修復に働き肝機能向上をサポートします。
抗アレルギー作用
フコイダンはアレルギー指標「IgE」の過剰な生成を抑える働きが報告されています。
生活習慣病の予防
食物繊維の1種であるフコイダンは、「コレステロールの低下」「血圧の低下」「血糖値の上昇抑制」などにも役立ちますので、生活習慣病の予防にも期待されています。
食品からの摂取が難しいフコイダン
もずくや昆布などは身近な食品ですが、フコイダンは食品中に微量にしか含まれておらず、また、食物繊維であるため、ほとんど消化吸収されず排出されてしまいます。
ですので、効率的に摂取したい場合にはサプリメントの利用が理想的です。
サプリメントを選ぶ際には、吸収率を高めた加工がされているものを選びましょう。