そもそも乳酸菌ってなに?
乳酸菌の種類を知る上で欠かせない基礎としてですが、多くの方は『乳酸菌』と呼ばれる菌が存在していると考えているかもしれませんが、実は糖から乳酸を作り出す能力を持つ細菌の総称を「乳酸菌」といい、それぞれに名前があり現在確認されている乳酸菌の種類はなんと300種類以上と言われています。
ポリフェノールで例えると、乳酸菌はポリフェノールと同じ総称で、その種類はアントシアニンやレスベラトロール・カテキンなどと同様にそれぞれに異なるという感じです。
乳酸菌の名前は決め方がある?
乳酸菌の正式名称は「属・種・株」という3つの名称の組み合わせで決められています。
その後、略称であったり別名が付けられているのです。
例えば皆さんが1度は飲んだことがあると思われるヤクルトに含まれる「乳酸菌 シロタ株」を例にあげると、ラベルには『L.カゼイ YIT 9029』とあると思いますが、そもそもL.ガゼイが、「ラクトバチルス属カゼイ株」を示しているので、正式には「ラクトバチルス属カゼイ菌YIT9029株」となります。
知っておこう植物性と動物性の違い
ヨーグルトやチーズなどの乳製品を発酵させる乳酸菌を「動物性」と呼び、野菜や豆などの植物素材を発酵させる乳酸菌を「植物性」と区別されていることは皆さんご存知でしょう。
ですが実際のところ、乳製品を発酵させている乳酸菌と、漬物や味噌を発酵させている乳酸菌はまったく同じで、どこに住み付いたかという環境の違いだけなのです。
そもそも乳酸菌は善玉菌で腸内細菌、つまりは”菌”なので動物性・植物性といってもその性質を持っている訳ではないのです。
代表的な乳酸菌の種類は?
乳酸菌には多くの種類がありますが、CMやコンビニで見かけるヨーグルトを中心にその特徴を紹介したいと思います。
プレミアガセリ菌CP2305
プレミアガセリ菌CP2305は、腸に留まり自律神経を介して脳に働きかけることで、ストレスの緩和に注目されています。
アサヒ飲料から販売されている「届く強さの乳酸菌 PET200ml」は、カルピス由来の長年の乳酸菌研究から選び抜かれた腸内環境を改善する乳酸菌飲料です。
プレミアガセリ菌CP2305が含まれるので、腸内環境の改善に役立つ機能があります。
<正式名称>
L.gasseri CP2305
L-92乳酸菌
L-92乳酸菌はヒト由来でアレルギー症状の改善効果を確認されており、増加するアレルギー性鼻炎や花粉症対策に期待されています。
アサヒ飲料から販売されている「守る働く乳酸菌 PET200ml」は、長年の乳酸菌研究から選び出された独自の貴重な乳酸菌飲料です。
また、L-92乳酸菌単体を主成分としたサプリ「アレルケア」も販売されています。
<正式名称>
ラクトバチルス・アシドフィルスL-92株
ガセリ菌SP株
ガセリ菌SP株は胃酸など消化液の影響を受けにくく、生きたまま腸まで届き、腸内に長く留まる特徴が確認されている乳酸菌です。
雪印メグミルクから販売されている「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト 100g」は腸内環境を整えることはもちろん、ぽっこりお腹や内臓脂肪が気になる方にお勧めです。
ガゼリ菌SP株には内臓脂肪を減らす機能があることが報告されています。
<正式名称>
ラクトバチルス ガセリ SBT2055株
LG21
胃で生き残る力が強いLG21は『リスクと闘う乳酸菌』としてテレビCMで見かけることが多いく、その名は21世紀への飛躍に願いを込めて名付けられています。
明治から販売されている「LG21」は、ピロリ菌への抗菌作用に期待されている乳酸菌で、機能性表示食品ではありませんが、ピロリ菌除去効果の実験データがあります。
<正式名称>
ラクトバチルス ガッセリー OLL2716株
R-1
『強さひきだす乳酸菌』R-1は、摂取することで免疫力を高めインフルエンザ予防に役立つということで、一時期は店頭から姿が無くなるほどの人気商品だったことは、まだ記憶に新しいと思います。
明治から販売されている「R-1」には、インフルエンザの予防と並んで、『花粉症の予防』にも効果が期待されています。
<正式名称>
ラクトバチルス ブルガリクス OLL1073R-1
シロタ株
ヤクルトに含まれるシロタ株は、胃液などの強い消化液に耐え、生きて腸に到達して悪い菌を退治する乳酸菌として最も知られている乳酸菌ではないでしょうか。
Yakultoから販売されている子供から大人までお馴染みのヤクルトシリーズでは「ヤクルト400」「ヤクルト400LT」「Newヤクルト」「ヤクルトAce」にシロタ株が入っており、トクホとして認可されてます。
生きたまま腸内に到達する乳酸菌 シロタ株の働きで、良い菌を増やし悪い菌を減らして、腸内の環境を改善し、おなかの調子を整えます。
<正式名称>
L.カゼイ YIT 9029
ラブレ菌
京都の漬物「すぐき漬け」から発見された植物性と呼ばれている乳酸菌で、整腸作用だけでなく、免疫力を高める効果にも期待されています。
カゴメから販売されているラブレには「プレーン」「Light」「Light 1日分の鉄分」「りんご」の4種類がありますので、お好みに合わせて選ぶことが出来ます。
サプリメントタイプではいくつかのメーカーから販売されていますが、ドリンク(飲料)タイプはKAGOMEだけです。
<正式名称>
ラクトバチルス ブレビス サブスピーシス コアギュランス
プラズマ乳酸菌
プラズマ乳酸菌は、キリン・小岩井乳業・協和発酵バイオが共同研究を行っている乳酸菌で、免疫機能の司令塔の役割を持つ「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」を活性化させる効果が確認されたことから”プラズマ”乳酸菌と名付けされています。
キリンから販売されている「まもるチカラのSUPLI」はトクホや機能性表示食品ではありませんが、風邪やインフルエンザなどの予防や症状緩和に期待されています。
<正式名称>
ラクトコッカス ラクティス JCM5805株
ロイテリ菌
ロイテリ菌は、生きて腸まで届きやすいヒト由来の乳酸菌です。
オハヨー乳業から販売されている「ロイテリヨーグルト」は、口腔内フローラを良好する働きがありますので、口腔ケアが気になる方にお勧めです。
ロイテリ菌は歯ぐきを丈夫で健康に保つ機能が報告されています。
<正式名称>
L.reuteri DSM 17938株