機能性表示食品の基礎知識
平成27年4月にはじまった「機能性表示食品制度」ですが、当初はその多くがサプリメントに用いられると思っていましたが、ニュースや飲食品を見ているとそうではないようですね。
実際のところ、サプリ以外にも飲料(ドリンク)などに栄養機能表示や特定保健用食品の表示があったものはありましたが、カップ麺の機能性食品には驚きました。
ですが、意識しておいて頂きたいのは機能性食品は「機能性・安全性を国や公的機関が許可したものではない」ので、消費者側にも購入の責任が生じる可能性があるということです。
機能性表示食品の難しさとは?
ここは個人的に今後の問題点になるのでは?と考えているポイントです。
サプリメントの立ち位置を評価する際に「サプリメントは食品に分類されますが・・・」といった文言をよく見かけていましたが、正直、個人的に見てもそういう意見があるということは、ある意味仕方がないと考えていました。
それでもサプリメントは『食+α』の α の位置にあったため、体調やライフスタイルに合わせることが出来ていたのですが、最新の機能性食品は『食』そのものに入り込んでいますので、私がアドバイスできる範囲を超えてしまっている気がします。
どういうこと?
そもそもサプリメントは食品に分類されながら、「食事とは別の存在」として不足している栄養素を補うために用いられますので、サプリを摂ってる方は「私はこれを摂っている!」という記憶が残り、その消費者の方の状況に合わせて、さらに不足だと思われるサプリメントを進めたり、逆に重複する栄養素においてはサプリメントの摂取を控えることをお勧めします。
ですが食事の中に入り込んでしまうと?
例えば、1週間前の食事内容って覚えていますか?
私は2、3日前の食事なら思い出すことができますが、1週間前では正直無理ですw
つまり、機能性のために配合された成分ですが、どれをどれくらい摂っているのかというのを覚えることが難しいと考えられます。
カップ麺のメリットとデメリットとは?
ニュースで取り上げられているカップ麺を参照してみると、「血圧を下げる効果があるとされるGABA(ギャバ)を配合」「レタス約4個分相当の食物繊維をたっぷりと練り込んだ」「レタス約5個分相当の食物繊維を含んだ」といったキーワードが見られます。
メリットは?
手軽に食べれるカップ麺に、まだまだ不足している食物繊維やリラックス作用にも期待できるGABAが含まれるので、少しでもライフスタイルに役立つのでは?と思われます。
デメリットは?
食物繊維は「難消化性デキストリン」、GABAは合成成分を配合しているようですので、成分がどれだけ配合されているかを出来れば知っておく方がよいのでは?と思われます。
また、水や熱に問題なければ、他の成分でも配合は可能になってきます。
原材料費の問題は別として例えばコラーゲンなども可能だと思われます。
ですので、今後このような機能性表示食品が多くなれば、医薬品を服用中の方やサプリメントを摂っている方は、相互作用にも注意する必要があります。
機能性表示食品での健康被害???
東京都が2017年4月に公表した都内の消費生活センターに寄せられた相談の中に、機能性表示食品が原因の可能性がある重篤な健康被害の事例が報告がありました。
機能性表示食品の銘柄は公表されていないものの、「目に良い」という機能性表示食品のサプリメントの摂取による緊急入院で、担当医は「機能性表示食品による薬物性肝炎」と診断したとのことです。
原因が機能性表示食品であることは証明されていないとのことで、消費者庁は「因果関係が明らかでない」として公表していませんが、因果関係ってどこまでどうすれば明らかになるのでしょう???
なんだか、考えていることは色々ありますが、どれだけ高品質で安全性に気をつけたサプリメントでも、体に合わない人はいると思います。
そのため、どれだけ良いことが書かれていても、初めて摂るサプリメントは、少量を様子を見ながら摂るようにして下さい。