南米の伝統的薬草エルカンプーレとは?

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エルカンプーレとは?

エルカンプーレは南米ペルー原産のリンドウ科植物で、3000m~4000mに及ぶアンデス山脈の寒冷の荒地の中で自生しており、現地では古くから伝統的な薬草として、茎・葉・根の全草が珍重されています。

エルカンプーレとは、インカ帝国の公用語(ケチュア語)で「町から町へ歩いて移動する」ことを意味しており、かつて薬草を持参して町から町へ往診して歩いた医師を指す言葉と伝えられています。

現在でも、自生地周辺に住むインディオの間では、エルカンプーレが「苦味健胃剤」として、消化機能の低下や慢性胃炎などに利用されています。
また、感染症の予防や糖尿病などにも民間薬として用いられる場合もあるようです。

エルカンプーレに期待される効果・効能

エルカンプーレには、セコイリドイド配糖体、キサントン誘導体、フラボノイド、アルカロイド、タンイン、サポニンなど様々な成分が含まれています。

ペルーの首都リマでは、エルカンプーレがお茶やサプリメントの形状で市販されており、それらは肥満に悩む人たちや、美容のために痩せたいと望む女性たちが、ダイエット効果に期待して利用しているようです。

糖の吸収を抑える

様々な成分を含むエルカンプーレの中で、含有量が最も多く、作用の仕組みが明らかになっているものが、キサントン誘導体の1つである「マンジフェリン」であり、マンジフェリンには糖の吸収を阻害する働きが知られています。

糖は1つの糖からなる「単糖」、単糖が2つくっついた「二糖類」、単糖が数個~10個位ついた「オリゴ糖」、そしてそれ以上の単糖が繋がった「多糖類」に分類されますが、腸から吸収できるのは単糖のみですので、二糖類以上の糖は、腸で「α‐グルコシダーゼ」という酵素によって単糖に分解され、吸収されるしくみになっています。

エルカンブーレに豊富に含まれるマンジフェリンは、このα‐グルコシダーゼの働きを阻害する作用がありますので、血糖値の上昇を抑えたり、内臓脂肪の蓄積を防ぐ上で大いに役立ち、メタボリックシンドロームの予防にも効能が期待されています。

優れた抗酸化効果

上記とともにエルカンプーレの基本作用として注目されているのが抗酸化力です。

過剰な活性酸素の害は多くの肌トラブルに関係し、美容関係でよく聞く言葉になっていますが、もっと内側では、身体をサビつかせ老化を進めたり、病気を促す危険因子になります。

例えば、LDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれますが、LDLコレステロール自体が悪さをする訳ではなく、活性酸素によって酸化されたLDLコレステロールが血管壁に蓄積し動脈硬化を招く原因になるのです。

強力な抗酸化力を持つ代表的な成分として「ビタミンE」が知られてますが、エルカンプーレの抗酸化効果はビタミンEの20倍を超えるとの実験データがあります。

エルカンプーレがメタボリックシンドローム対策に期待される背景には、こうした強い抗酸化力も影響していると考えられます。

エルカンプーレの効果的な摂り方?

エルカンプーレのマンジフェリンには腸で糖の吸収を抑える作用がありますので、摂取のタイミングは食後30分後以内がいいでしょう。

糖の吸収を阻害する素晴らしい働きを持ち、重篤な副作用の報告もありませんので、より積極的に摂りたい方も多いと思いますが、過剰摂取には注意しましょう。

他の成分と同様に、一度に多量を摂るよりも、継続的に摂取することが大切です。

エルカンプーレそのものは日本では販売されていませんので、摂取したい場合は粉末を原料にしたサプリメントが基本となります。

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