知っておきたい葉酸の効果とは?

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葉酸とは?

葉酸とは水溶性ビタミンの1種で、ほうれん草から発見された成分です。

葉酸はほうれん草などの「葉の部分に多く含まれる」ことからその名が付いたとされており、ほうれん草やブロッコリー、アスパラガスなど緑の葉の部分に多く含まれています。

葉酸を含む食品は多くありますが、水溶性である葉酸は熱や水に弱く、料理する段階で葉酸の多くは失われていまいます。

また、食事から摂取した量に対して50%程度しか吸収されないという吸収率の悪さも相まって、妊娠初期にはサプリメントでの摂取が推奨されています。

妊娠初期に欠かせない葉酸の効果!

妊娠初期に起こる「神経管閉鎖障害」発症リスクを低減

神経管閉鎖障害とは、赤ちゃんの先天性疾患の1つで、神経管の下部に障害が発生する「二分脊椎症」、上部に発症する「無脳症」があり、流産の危険もある疾病です。

いつ頃から摂取すると良いの?

厚生労働省よりの通知によれば、「妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間」とされていますが、妊娠の1ヶ月以上前というのは事前に分かることではありませんので、妊娠を考えている女性、つまり妊活の時点からの摂取が望ましいと思われます。

どれぐらい摂取すれば良いの?

日常の食事からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日0.4mg(400μg)が推奨されています。

また、日本人の食事摂取基準(2015 年版)では、『妊娠を計画している女性、または妊娠の可能性がある女性は、神経管閉鎖障害のリスクの低減のために、付加的に400μg/日のプテロイルモノグルタミン酸の摂取が望まれる』と記載されています。

プテロイルモノグルタミン酸とは「合成葉酸」のことで、これは合成葉酸の利用効率が85%とされているのに対して、食事から摂取する天然葉酸は代謝過程には様々な段階を踏むために利用効率が50%程度とされているためです。

葉酸サプリの選び方、比較のポイント

多くのメーカーから販売されている葉酸サプリメントですが、実際どれを選べばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。

サプリメントは一般的に『天然』のものと『合成』のものがあり、そのイメージから天然の方が良いと思われるかたも多いと思われますが、葉酸において推奨されているのは「合成葉酸」のものです。

では合成葉酸を使用しているサプリメントの方が良いのかというと、これもこれである点について注意してもらいたいのです。

例えば、打錠(粒状)の小さなもので1粒が75mgの葉酸サプリがあったとしましょう。
そして葉酸の推奨量は0.4mgでとても微量です。
では、75mg-0.4mg=74.6mgはなにが含まれているのでしょうか?

これが葉酸サプリメントを比較して選ぶ際の重要なポイントになりますので、購入前には原材料欄をしっかりチェックしましょう。

特に商品紹介ページにおいて、原材料の記載がないものは個人的に「×」です。

合わせて摂りたいビタミンB12!

妊娠期に葉酸の次に大切な栄養素と考えられているのが『ビタミンB12』です。

ビタミンB12は胎児の脊椎や中枢神経系の成長を促す働きがあり、妊娠前後にビタミンB12が不足すると、先天的に神経管に欠陥を持った子供ができやすいと言われています。

男性にも必要?葉酸の効能とは?

これまでは元気な赤ちゃんのための葉酸の効果を紹介してきましたが、必須ビタミンである葉酸の働きはこれだけではありません。

貧血の予防

葉酸は赤血球の生成に深くかかわっており、赤血球内の核酸(DNA)の合成に欠かせません。

葉酸が不足することで赤血球の数が減少すると、赤血球のDNAのミスコピーを修正する働きも鈍ってしまい、巨大な赤血球ができることがあり、巨大な赤血球は酸素運搬機能が低下しているので、巨赤芽球性貧血と呼ばれる悪性貧血を招く原因になってしまいます。

また、葉酸には血液の流れを良くする効果もあり、生理痛や冷え性・肩こりなどの症状の改善にも期待されています。

動脈硬化の予防

葉酸が不足すると、動脈硬化の主な原因と考えられている「ホモシステイン」という物質の分解が正常に行われなくなってしまいます。

動脈硬化は血管が硬化したり、狭くなって血流が阻害されてしまうことで、「脳梗塞」や「心筋梗塞」を引き起こす原因としても知られています。

神経細胞の働きを維持

神経細胞はリン脂質に覆われていることにより、正常な信号伝達が保たれてますが、活性酸素などの影響で破壊されることがあります。

破壊されたリン脂質は、葉酸の働きで新たに生成され、神経細胞が補修されますが、葉酸が不足してしまうとリン脂質の修復が遅れ、さまざまな神経伝達障害が生じてしまいます。

粘膜の健康維持

タンパク質や核酸(DNA、RNA)の合成に関与している葉酸は、体内の様々な粘膜を保護・強化をサポートしますので、不足気味な方は細胞分裂が盛んな粘膜(口、胃、腸などの器官)が弱り、口内炎が出来やすくなったり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を招く要因にもなってしまいます。

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