ポリフェノールの種類や効能の違いとは?

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ポリフェノールとは?

ポリフェノールとは、殆どの植物に含まれている苦味・渋味・色素成分のことで、私たちが知るポリフェノールは数十種類ほどですが、自然界には5,000種類以上も存在していると言われており、植物の生命の維持と種の保存の為になくてはならない存在です。

ポリフェノールの本来の役割は、植物にとって最大の敵である紫外線や虫などの外敵から身を守る生体防御物質なのです。

近年、ポリフェノールが美容や健康に良いとされ、評判や口コミでも人気の成分となっていますが、これはポリフェノールが持つ優れた「抗酸化作用」が関係していると思われます。

ポリフェノールを含む食品としては、赤ワインや緑茶、ベリー類が知られていますが、大豆やカカオなどにももちろん含まれています。

ポリフェノールの種類について

サプリメントで人気の成分となっているものにはどのようなものがあるのでしょう。

アントシアニン

スマホ・パソコンの普及によって目の疲れ、アイケアが重要視されている近年で、人気を高めているのがアントシアニンではないでしょうか?

アントシアニンは青紫色の天然色素で、ブルーベリー・ビルベリーの他にもカシスやナスなどの食品の青紫色~赤紫色の部分に多く含まれています。

「ものが見える」というのは、対象の物を光情報として捉えて信号化し、その信号を脳に伝えて像として判断・認識することですが、この信号を脳に伝えるのが、目の網膜にある「ロドプシン」と呼ばれるタンパク質です。

ロドプシンは光を受けることによって分解され、また新たな光の情報を得るために再合成されて元の状態に戻るといった一連の流れが繰り返し行われますが、長時間にわたって目を酷使してしまうと、ロドプシンの再合成が遅れてしまうことがありと、『疲れ目』や『目のかすみやぼやけ』などの原因になってしまいます。

アントシアニンの代表的な効果として、ロドプシンの再合成を促す働きが知られています。

また、抗酸化作用を持つアントシアニンは白内障や緑内障の予防にも効果が期待されており、アイケアに欠かせない存在なっています。

レスベラトロール

レスベラトロールとは、「フレンチ・パラドックス」で有名な赤ワインに多く含まれるポリフェノールの1種で、美容面でも高い人気を得ています。

レスベラトロールが持つ多くの効果の中でも、注目したいのが長寿遺伝子と呼ばれる『サーチュイン遺伝子』を活性化させる働きです。

サーチュイン遺伝子、抗老化遺伝子とも呼ばれる私たちの寿命に大きく関わっている遺伝子で、誰でもが持っていますが普段は眠った状態で存在します。
一般的なサーチュイン遺伝子の活性化させる為の方法とは、飢餓やカロリー制限時のみでしたが、近年の研究によってレスベラトロールの摂取によって、サーチュイン遺伝子を活性化させる働きが発見されました。

また、レスベラトロールは美容面でも優秀で、シワやたるみ・シミの原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用に優れていますので、究極のアンチエイジグ成分と称されています。

レスベラトロールには「エストロゲン様作用」が確認されています。

カテキン

私たちが日常的に何気なく飲んでいるお茶の苦渋味成分は、カテキンというポリフェノールの1種で特に緑茶に多く含まれています。

現代で最も注目されているカテキンの効果としては、脂肪の吸収を抑え、脂肪の燃焼を促進する働きではないでしょうか?

茶カテキンは特定保健用食品(トクホ)において、「脂肪の吸収を抑える」「脂肪を消費しやすくなる」「脂肪がつきにくい」という表記が認められています。

また、緑茶ダイエットという言葉が話題になるほどカテキンの効果に期待されています。

私が個人的に優れていると思うカテキンの効果は、抗ウイルス・抗菌作用です。

「緑茶でうがいする」といった経験はありませんか?
これは風邪やインフルエンザなどウイルス性疾患を予防するだけでなく、口腔・喉の殺菌効果も合わせ持つため、風邪を引いた後でも有効だと考えられています。

さらに、近年子供に多いマイコプラズマを起こす菌に対しても有効性が示されています。

イソフラボン

イソフラボンは大豆の胚芽部分に多く含まれているポリフェノールの1種で、大豆イソフラボンとも呼ばれます。

豆腐や味噌、納豆など様々なな大豆食品に支えられてきた私たち日本人にとっては緑茶カテキンとともに身近なポリフェノールといえます。

イソフラボンの代表的な効果としては、更年期障害の緩和があります。

更年期障害とは、閉経の前後に相当する更年期(45~55歳頃)に、卵巣機能が衰退により女性ホルモンあるエストロゲンの量が徐々に低下し、その変化に身体が慣れるまでの間に起こる心身の不快な症状の総称で、女性なら避けて通れない道です。

イソフラボンは「エストロゲン様作用」を持つことから、更年期障害の症状緩和に効果的で、「植物性エストロゲン」とも呼ばれています。

また、エストロゲンの減少は骨粗しょう症が引き起こされる可能性を高めますので、イソフラボンは骨粗しょう症の予防にも期待されています。

ポリフェノールを含む食品は?

上記で紹介しているとおり、ブルーベリーやビルベリー、赤ワインや緑茶などに含まれているポリフェノールですが、植物に含まれている苦味・渋味・色素成分であるポリフェノールは他の食品にも含まれています。

蕎麦に含まれる「ルチン」、イチョウ葉エキスに含まれる「ギンコライド」、ウコンに含まれる「クルクミン」、胡麻に含まれる「リグナン(セサミンなど)」、チョコレートやココアの原料であるカカオに含まれる「カカオポリノフェール」、コーヒーに含まれる「コーヒーポリノフェール」、りんごの皮に含まれる「りんごポリフェノール」、玉葱の皮に含まれる「ケルセチン」など様々です。

ですが摂取方法、摂取量には気を付けなければいけません。

例えば、緑茶からカテキンを摂取するのであれば、糖質・カロリーの問題はありませんので、あとはカフェインの量になります。

赤ワインも優れた健康効果があるものの、その元はアルコール飲料になりますので、習慣的な摂取量には注意しなければいけません。

チョコレートは一般的に糖質・カロリーが高いことが知られていますが、近年では糖質を抑えカカオ含有量を高めた「ダークチョコレート」や「ブラックチョコレート」が多くなってきています。

つまり、ビタミンやミネラルを食品から摂取するように、バランスが重要なのですね。

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