しじみに含まれるオルニチン
オルニチンは、成長ホルモンの合成・分泌に関わっている遊離アミノ酸で、一般的な食品の中では、「しじみ」に多く含まれており、他には、キハダマグロやヒラメ、チーズ・パンなどに微量に含まれています。
オルニチンの代表的な効果に肝臓の働きをサポートすることが知られていますが、数ある肝臓の働きにうち、特に解毒に大きく関与しています。
肝臓にはアルコールや薬、有害なアンモニアを分解する重要な働きを担っていることはご存じだと思いますが、中でもアンモニアを分解するサイクルは「オルニチンサイクル」とも呼ばれ、アンモニアの分解にオルニチンが欠かせないこと示しています。
肝臓の中でオルニチンは、有害なアンモニアと結合することによって、無害の尿素に変え、体外に排出する働きを行ってくれます。
オルニチンの疲労回復効果とは?
だれもの抱える疲労の対策には大きく2つの方法があります。
①特別な抗酸化作用を持って疲労物質の発生を抑える。
②スムーズなエネルギー産生によって元気を作る。
オルニチンの抗疲労作用は後者の「元気を作る」です。
オルニチンが得意とするアンモニアの解毒ですが、アンモニアとは非常に厄介な存在で、アンモニアは生命活動に必要なエネルギーである「ATP」を作り出すクエン酸サイクル(TCA回路)を妨害してしエネルギー不足を招き、疲労や疲れやすさの原因になってしまいます。
また、オルニチンがアルコールによる疲労を軽減も期待されています。
ATPの産生を妨げるもう1つの物質がアルコールを分解する過程で作り出されるアセトアルデヒドであり、細胞をキズつけてしまいますので、ミトコンドリアをはじめとする細胞が機能低下してしまうと考えられます。
オルニチンを十分に摂取することで、TCA回路が正常に機能してスムーズなエネルギー産出に繋がり、疲労ケアに役立つのです。
※ちなみに『抗疲労プロジェクト』にてダントツの抗疲労効果発揮した成分は「イミダゾールジペプチド」でした。
もう1つの疲労回復ポイント!
オルニチンを摂取することで、睡眠が改善されたという研究データがあり、またオルニチンにはストレスを軽減する作用があるとされています。
私たちは睡眠をとることによって、その日の疲れをケアし、身体のメンテナンスを行います。
つまり、質の高い睡眠を得ることが出来れば、疲れを溜めない身体作りに役立ちます。
オルニチンはエネルギー産生をスムーズに行うだけでなく、ストレスを軽減し、睡眠の質を高めてくれますので、疲労回復に大きな効果が期待されています。
副作用や摂取量は?
私たちの体内にも存在するオルニチンは、現在のところ重篤な副作用は報告されていません。
また、摂取量についても定めはありません。
食べ物から摂取できる量は微量ですが、10g以上摂取した場合に、胃腸の不調 (腹痛、痙性胃痛、下痢) が起こる場合があるとの報告があるので注意しましょう。
オルニチンを豊富に含むシジミで、100g(約35個)=10~15mg程度のオルニチンが摂取出来ますが、この量を毎日食べ続けることはないと思われますので、一般的な食事であれば過剰摂取の問題はないと思われますが、サプリメントで摂取する場合には注意しましょう。
オルニチンの参考サイト
オルチニンの基礎知識から、二日酔い対策・ダイエットサポートの紹介が解説されています。
また、「オルニチンサイクル」や「二日酔いのメカニズム」が詳しく紹介されていますので、当サイトでの情報が不十分な方はぜひ一度ご覧下さい。