世界中で活躍中のノコギリヤシ！

ノコギリヤシとは、北アメリカ南東部原産の海岸地の松林や砂丘に生息しているヤシ科の植物で、大きな特徴的なノコギリ状の葉を持っているハーブの1種で、ソーパルメットとも呼ばれています。

古くから強壮効果があるとして利用されてきたノゴギリヤシは、その後、多くの研究や臨床試験が行われ、ドイツやフランスでは前立腺肥大症の医薬品として用いられたり、発毛・育毛への効果が期待されています。

抜け毛・薄毛に期待されるサプリメントとは？

抜け毛や薄毛の原因には、これまで遺伝的素因（体質）と、生活環境（睡眠不足、喫煙など）、ストレスなどが関係していますが、近年で最も多い原因と考えられているのが男性ホルモンの1種であるDHT（ジヒドロテストステロン）です。

その中ではここ数年で一気に普及した言葉が「AGA（男性型脱毛症）」であり、主に男性ホルモンの影響によって抜毛や薄毛が進行する症状のことを指します。

そして、このAGA対策サプリといったサプリメントが販売されていますが、AGA対策サプリメントは大きく2つに分類されます。

①「血行を促進」「毛髪に必要な栄養素を補給」などのもの。
頭皮の環境の整えることよって、間接的にAGA予防に繋がることあっても、直接的な予防や改善といった働きではありません。

ですが、DHA・EPAなどのスムーズな血流に関係する栄養素は、健全なライフスタイルに必要ですので摂取を心がけるのは良いことです。

②AGAの症状を引き起こす5αリダクターゼの働きを阻害するもの。
テストステロンをジヒドロテストステロンに変換させる5αリダクダーゼの働きを阻害しますので直接的な働きに期待出来ます。

この②の働きを持つ代表的な成分がノコギリヤシや亜鉛です。

ですが、5αリダクダーゼは健全な体を作るにはには、なくてはならない還元酵素であり、存在自体が悪い訳ではないのです。

現在、ノコギリヤシに期待されている効果は大きく2つです。

前立腺肥大の予防・改善

前立腺肥大がなぜ起こるのかというメカニズムは明確になっていませんが、ジヒドロテストロンが関わっていることは確実だとされており、過剰作用が有力視されています。

ノコギリヤシは、テストステロンがジヒドロテストロンに変換する為の酵素である『5αリダクターゼ』の働きを抑制することで、過剰な生成を抑制しますので、前立腺肥大症の改善や予防に効果が期待されています。

また、前立腺肥大に伴う排尿障害（頻尿や残尿感、夜間頻尿など）の改善にも効果的です。

抜け毛や薄毛への効果

過剰に発生したジヒドロテストステロンは、毛母細胞に存在する男性ホルモン受容体（レセプター）と結びつくと、髪の毛の正常なサイクルを狂わせる原因となってしまいます。

これが続くことで、発毛サイクルを休止期へと追いやってしまい、新しい髪の発育を抑制してしまい、やがて髪が生え難い状態を作ってしまいます。

上記と同様に、ノコギリヤシには5αリダクターゼの作用を抑制する働きがありますので、ジヒドロテストステロンの過剰な生成を防ぎますので、抜け毛や薄毛を予防して、発毛・育毛効果に期待されているのです。

ノコギリヤシの優れた効果でジヒドロテストステロンの過剰な生成を防げても、残念ながら全てが解決する訳ではありませんので、同時に生活習慣の改善も心がけましょう。

国立健康・栄養研究所の情報によると、ノコギリヤシは3年にわたる臨床試験により安全性が確認されており、適切に摂取する場合おそらく安全とされています。

副作用としては、一般的に軽度とされており、主なものとして胃腸障害（吐き気、嘔吐、便秘、下痢、腹部不快感、腹痛など）、めまい、疲労、頭痛などが報告されています。

AGA（Androgenetic Alopecia）とは、日本語では「男性型脱毛症」といい、成人男性に多くみられる脱毛症で、抜け毛や薄毛で悩んでる方の殆どはAGAと言われており、ここ数年で一気に普及したキーワードです。

この言葉が普及した背景には、一般的には30～50代の中年男性にみられる症状であるAGEが、女性や若い男性にも起こっていることが関係しているのではないでしょうか。

※女性に起こるAGAは『FAGA（Female AGA）:女性男性型脱毛症』と呼ばれています。

AGAの主な原因はこれまでに出てきたDHT(ジヒドロテストステロン)であり、この男性ホルモンによって髪のサイクルが乱れ、AGAという症状を引き起こしてしまいます。

AGA治療薬の有効成分では「フィナステリド」がよく知られていますが、これはノコギリヤシから抽出されたエキスを化学合成したものです。

AGA治療を行っているクリニック等が増えていますが、AGA治療は自由診療であり、保険適用外ですので、治療を考えている方は予め費用等を確認しておく方がよいでしょう。