注目の和のスーパーフードとは?

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和のスーパーフード

健康志向の高まりを受け、日本だけでなく世界的に流行を見せている「スーパーフード」は、最近では、チアシード、ココナッツウォーター、ケールなどが有名です。

栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高いスーパーフードは、あまり馴染みのない名前が多いかもしれませんが、原産国・原産地では常に重宝されていた食べ物ばかりです。

もちろん日本にも素晴らしい食材がありますので、今回は、昔から食されている和のスーパーフードについて紹介します。

昆布

なぜ、昆布が1番目にと思われるかもしれませんね。

これは、正直なところ私が最近食べだしたことに関係しています。
昔は良く食べてたのに、最近はあまり食卓に顔をださないなぁというところから、私自身が昆布への関心が高まっているからです。

昆布は「喜ぶ」に通じる縁起物なので「おせち」によく登場します。
言葉もしかりですが、栄養学的に見ても身体のために大変よい食材だと知られています。

弱アルカリ性の体質であるべき私たちの身体は、現代の食生活の中ではインスタント食品や加工食品、肉類を多く摂るようになって、身体が酸性に傾きがちです。

実は、昆布はアルカリ性食品の中でもトップクラスです。

昆布にはミネラルが豊富というのはご存知でしょうか?
カルシウム、鉄、カリウム、ヨウ素(ヨード)など必須ミネラルが充実しており、中でも昆布は牛乳の6.0倍以上ものカルシウムを含んでいますので、成長期のお子様にもオススメです。

そしてコンブのねばり成分、これは「アルギン酸」や「フコイダン」といった海藻特有の水溶性食物繊維が豊富に含まれており、ごぼうの約5.0倍、さつまいもの約8.0倍もの食物繊維が糖質や脂質の吸収を抑え、コレステロール値の上昇を抑えてくれる働きに期待できます。

さらに、昆布の色味である褐色の色素成分「フコキサンチン」はカロテノイドの1種で、抗酸化作用に期待されているアンチエイジング成分です。

加えて、昆布は様々な栄養素が含まれていながら、1食分あたりのエネルギー値は5kcal未満という低カロリー食材なのです。

食物繊維+低カロリーで健康的にダイエットをサポートします。

このように分析すると、とても素晴らしい素材と思いませんか?
古きを知り新しきを得る、つまり「温故知新」ですね。

コンブが現代から少し離れていった背景には、塩分摂取過多があると思いますが、現在は様々な方法で減塩が行われていますので、食事に上手に取り入れて下さい。



昆布そのものを調理したり、食べたりするのが苦手な方には、粉末を手軽に混ぜれるスティックタイプもあります。 継続的に摂取するなら、こういう摂り方も賢いと思います。


梅(梅干し)

この食材は日本の伝統食材とも呼べるものですよね?
もともとは中国で生まれ、日本に渡ってきたといわれる梅は、その花も実も広く深く日本に根付いて私たちの暮らしに欠かせないものになっています。

私自身、梅を食すことは少々苦手なのですが、アドバイザーとしてこの食材を紹介しない訳にはいかないと考えるほどです。

実際、梅干しは病を治す薬としても重宝されていたようで日本最古の医学書「医心方」にも、梅干しの薬効が紹介されており、 その後、傷の消毒や食中毒、伝染病の予防としても用いられていた事は皆さんもご存じではないでしょうか。

梅の特徴的な栄養成分は、酸味のもととなっている有機酸です。
代表的なものに、クエン酸やリンゴ酸がありますが他にもたくさんの種類が含まれています。

梅干しはすっぱさから酸性と想像されがちですが、れっきとしたアルカリ性食品です。

夏バテには梅干しといったように、梅干しには食欲増進効果によって胃腸が活発に動くようになるだけでなく、疲労回復を促進させる作用もあるためです。

ですが、特に注目して頂きたい作用は、梅干しがもつ優れた抗菌作用なのです。
大腸菌O-157やサルモネラ菌、コレラ菌、赤痢菌などの驚異的な菌に対して、梅干しの抗菌作用は有効だとされています。
また、マクロファージ(免疫細胞)を増やす働きもあり、免疫力の向上にも期待できます。

さらに梅干しには、カルシウムやマグネシウム、鉄分、カリウムなどのミネラルが豊富ですので、女性に多い貧血や骨粗しょう症の予防や改善にも役立つのではないでしょうか。



このように素晴らしい食材ですが、生の状態で食すことは危険ですのでご注意下さい。

Q4 梅には毒があると聞いていますが、梅干しや梅酒は大丈夫ですか。

A:梅の核(胚または仁(じん)とも言う)や未熟果実には、アミグダリンという青酸配糖体が含まれていて、梅の果実に含まれている酵素や人の消化管内で分解されて青酸を生じ、中毒をおこす場合があります。中毒症状としては嘔吐、腹痛、下痢などがあり、胚の部分を多量に摂取すればけいれんや呼吸困難などを起こすことも報告されています。しかし、果実が熟してくるとアミグダリンが分解されて、青酸による中毒の心配がなくなります。また、梅干しや梅酒、梅漬けなどの加工をすることにより、アミグダリンは分解されて減ってきますので、実を食べても梅酒を飲んでも心配ありません。

消費者の部屋通信 – 農林水産省より抜粋

※最後に
どんな食べ物も間違った食べ方や過剰摂取で”悪”になる可能性がありますので、だからこそ正しい食べ方や適度な量を知ることが大切です。

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