カテキンとは?
私たちが普段から何気なく飲んでいる緑茶の苦渋味成分がカテキンで、ポリフェノール < フラボノイドの1種であり、茶カテキンとも呼ばれます。
インド原産のマメ科アカシア属の低木:アカシア・カテキューの樹液から採れる“カテキュー”が語源の由来とされています。
皆さんは、緑茶、烏龍茶、紅茶の違いをご存知でしょうか?
実は、 緑茶もウーロン茶も紅茶も同じ「チャの葉」から作られます。
お茶の違いとは、『加工方法(発酵)の違い』によって種類が変わります。
また、産地や栽培方法によって異なる風味を生み出しているのです。
お茶に含まれるカテキンは、原産地や成長度合いによって含有量が異なります。
一番茶でよりもニ番茶、成熟した葉よりも若い芽の方が多く含まれています。
カテキンの効果・効能とは?
昔から優れた働きに注目されているカテキンですが、現代においてその役割はさらに大きくなり、現在人をサポートする重要な働きに期待されています。
抗菌・殺菌、抗ウイルス作用
カテキンは優れた殺菌効果を持つことが知られており、ピロリ菌、コレラ菌、赤痢菌、O157、サルモネラ、黄色ブドウ球菌、また水虫を起こす白癬菌などに対して殺菌作用が示されています。
また、抗生物質へ耐性を持つ黄色ブドウ球菌(MRSA)や、近年、子供に多い肺炎マイコプラズマを起こす菌に対しても有効性が示されています。
カテキンには抗ウイルス作用は、風邪だけではなく、毎年猛威を振るうインフルエンザの予防にも非常に役立ち、風邪をひいた時に「お茶でうがいをする」のもカテキンの働きです。
さらにカテキンの抗菌作用は、虫歯菌や口臭の原因となる菌への抑制作用などもありますので、虫歯や口臭の予防にも役立ちます。
抗酸化効果
ポリフェノールの1種であるカテキンには、もちろん優れた抗酸化作用があります。
茶葉中には形の違う「エピカテキン」「エピガロカテキン」「エピカテキンガレート」「エピガロカテキンガレート」の4種類のカテキンが存在していますが、中でも中で『エピガロカテキンガレート』は強力な抗酸化効果をもっており、老化防止や美容効果に役立ちます。
ダイエットサポート
緑茶ダイエットという言葉があるほど、カテキンはダイエットをサポートします。
カテキンを摂取すると、脂肪の吸収を抑えるだけでなく、脂肪を燃焼する酵素が増加して、脂肪を燃焼させやすくする働きが確認されています。
また、血糖値の急上昇を抑制する働きもありますのでダイエットに役立ちます。
トクホでは「脂肪の吸収を抑える」「脂肪を消費しやすくなる」「脂肪がつきにくい」などの表現が用いられています。
生活習慣病の予防
カテキンには、肝臓でつくられる胆汁酸の排泄を促し、血液中のコレステロールの増加を抑える働きがあり、またLDL(悪玉)コレステロールの酸化を防ぐ抗酸化作用も合わせ持ちますので、コレステロールの増加が原因となる動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に効果が期待されています。
摂取量や副作用は?
カテキンの摂取量や上限量については定めがありません。
現在のところ、カテキンの摂取による重篤な副作用は報告されていませんが、お茶として摂取した際には混在するカフェインの量に気を付ける必要があります。
100mlあたりのカフェイン含有量
●緑茶:約20mg
●紅茶:約20mg
●ウーロン茶:約20mg
お茶の違いとは?
一言に「お茶」といってもその種類は多く「煎茶」「玉露」「番茶」「ほうじ茶」「抹茶」などいろいろなお茶があります。
【煎茶】一般的な製茶方法で作られたお茶です。
【玉露】煎茶の違いは栽培方法で、手間暇かけた最上級の「お茶」と称されています。
【番茶】晩い時期に摘んだお茶で、硬い葉や古葉で作られています。
【ほうじ茶】番茶などを強火で焙煎したお茶で香ばしい香りが特徴です。
【抹茶】玉露と同じように育てられ、唯一揉まないで作られるお茶です。
【紅茶】チャの葉を完全に酸化発酵(さんかはっこう)させ、急速に乾燥させた茶です。
【ウーロン茶】酸化発酵させている途中で釜炒りして発酵を止めて作るお茶で、緑茶と紅茶の間に位置し、独特の良い香りがします。