L-カルニチンとは?
L-カルニチンは、必須アミノ酸のリジンとメチオニンから生合成され、肉類など動物性食品に多く含まれており、脂肪の代謝に必要不可欠な物質として自然界に広く存在しています。
L-カルニチンは、体の余分な脂肪を効率的にエネルギーに変換する役割を担くことで、ダイエットをサポートしますので『燃焼系ダイエット』になります。
体内のL-カルニチンの量は、加齢に伴う生合成能の低下によって、高齢になるにつれ筋肉中のL-カルニチン濃度が低下することがわかっていますので、”食生活は変わらないのに脂肪が気になってきた方”や、”定期的に運動してもなかなか体重が減らない方”は、L-カルニチンが不足しているのかもしれません。
L-カルニチンを飲むタイミングは?
飲むタイミングとしては、運動の30分~1時間前ぐらいに摂取することが理想的です。
脂肪の燃焼は、遊離脂肪酸が血液の流れに乗って細胞まで流れ、細胞内のミトコンドリアという器官組織に取りこまれてエネルギーに変化して行われます。
ですのでL-カルニチンの摂取は、ウォーキングや水泳などの有酸素運動などによってエネルギーが発生する前が望ましいとされています。
サプリメントは食間・食後がお勧めなので
サプリメントは空腹時に摂ってはいけないということはないのですが、胃腸が弱い方は胃の負担になってしまいますので、消化・吸収をスムーズに行うためには、食間・食後の胃腸が活発に働いているときに摂取することがお勧めです。
つまり・・・
食後にサプリメントを摂って、それから30分~1時間後に有酸素運動を行うことが理想です。
あれっ、あれれっ?
これって何かの流れに似ていることに気付きましたか?
「糖尿病の方」や「高血糖値が気になる方」の運動療法ですよね?
運動はいつ行っても血糖値のコントロールを改善する効果を得られますが、食後に行うとより効果的とされていますし、血糖値だけでなく中性脂肪値の低下にも役立ちます。
運動といっても、1日の中で時間を作って集中して行うよりも、毎食後15分間のウォーキング方が効果的との報告もあります。
運動習慣だけでも十分過ぎるデータがありますが、L-カルニチンを加えれば、さらに効率的なダイエットを目指せるのではないでしょうか。
※基礎栄養素のビタミン・ミネラルはしっかり摂取している前提ですよ。
L-カルニチンとアセチル-L-カルニチンの違い
L-カルニチンと似た名の物質に「アセチル-L-カルニチン」というものがありますが、これはL-カルニチンに「アセチル基」が結合したものです。
体内のL-カルニチンのうち約10%はアセチル-L-カルニチンの状態で存在し、血液脳関門を通過して脳内にてアセチルコリンの量を増やす重要な役割を担っています。
アセチルコリンは、代表的な神経伝達物質で記憶や認知・学習機能を司る海馬に関与していますので、不足するとアルツハイマー型認知症などに関わると考えられています。
このように、直接的ではないもののL-カルニチンを十分に補うことで、アセチル-L-カルニチンを増やすこともできると考えれば、L-カルニチンの摂取は素晴らしいものとなります。
組み合わせるなら「コエンザイムQ10」
コエンザイムQ10は、体内の全ての細胞に存在している重要な成分で、「ユビキノン」「ビタミンQ」とも呼ばれており、アンチエイジング成分としても知られている存在です。
L-カルニチンよりも、よく知られている存在でしょう。
コエンザイムQ10には強力な抗酸化作用や免疫力の向上などにも働きますが、最も重要な作用はエネルギー生産だといわれています。
細胞内のミトコンドリアという器官では、ATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれるエネルギーが常に作り続けられていますが、このエネルギーに産生の際に大量に使用される成分がコエンザイムQ10なのです。
L-カルニチンがミトコンドリア内に遊離脂肪酸を届けても、コエンザイムQ10が不足してエネルギー生産工場が活発に稼働していなければ、脂肪酸をエネルギーに変換する効率が悪くなってしまいます。
そのためか、L-カルニチンサプリメントを探してみると、多々コエンザイムQ10が配合されているものがあります。