オキアミ由来の新素材!『クリルオイル』
クリルオイルとは、オキアミという海に棲む動物プランクトンから抽出される油のことです。
オキアミは、オキアミ目に属する甲殻類の総称で見た目はエビのような姿をしていますが、厳密にはエビとは別の生物で、成長すると体長5~6cmほどになり大きな群れをつくって海面の表層300m以浅を群雄しています。
オキアミはグジラ・海鳥・イカ類・アザラシなどの餌として、海の中の食物連鎖の重要なキーパーソンとして知られています。
なぜクリルオイルにこれほど熱い視線が注がれているのかというベースにはもちろんDHA・EPAを代表とする「オメガ3脂肪酸」にありますが、クリルオイルが注目されているのは、きわめて特殊な形で含まれているからなのです。
サプリメント先進国のアメリカでは、DHA/EPAなどのオメガ3脂肪酸が豊富な食品の中でも、クリルオイルの人気が圧倒的に高まってきています。
クリルオイルの特徴とは?
一般の魚油に含まれているオメガ3脂肪酸が「トリグリセリド結合型」であることに対して、クリルオイルは従来のトリグリセリド結合型に加えて『リン脂質結合型』のオメガ3脂肪酸を含んでいるという点が最大の特徴になります。
体内に吸収されやすい「リン脂質結合型」
クリルオイルのオメガ3脂肪酸が体内に吸収されやすい背景には、クリルオイルの脂肪酸組成が関係しています。
サバやイワシなどの一般的な魚油に含まれているDHA・EPAはトリグリセリドと結合した「トリグリセリド結合型オメガ3」といい、一方、クリルオイルにはもう1つ別の形をしたDHA・EPAが結合した「リン脂質結合型オメガ3」が含まれています。
「トリグリセリド結合型オメガ3」を摂取した場合、消化管の中で胆汁酸や脂肪分解酵素リパーゼによって、トリグリセリドとDHA・EPAがそれぞれ分解されて、吸収されます。
DHA・EPAを効率よく吸収するクリルオイル
一般の魚油は「トリグリセリド結合型オメガ3」しか含んでいませんが、クリルオイルには「トリグリセリド結合型オメガ3」と共に「リン脂質結合型オメガ3」が含まれていますので、より多く、より効率的に体内に吸収されます。
また、体の重要な器官である脳や目(網膜)をはじめ、肝臓や腎臓などの組織にオメガ3脂肪酸をスムーズに届ける上で、リン脂質結合体のほうが、トリグリセリド結合体より優れていると報告されています。
酸化を防ぐアスタキサンチンも含まれている!
クリルオイルには、強力な抗酸化効果をもつアスタキサンチンも含まれています。
アスタキサンチンの健康効果を期待するには量が不足していますが、アスタキサンチンが一緒に含まれていることで、DHA・EPAを酸化から守り、新鮮な状態が保持されます。
DHA・EPAサプリメントには殆どと言っていいほどビタミンEなどの抗酸化成分が含まれていますが、これは酸化しやすいDHA・EPAを品質を守るためです。
つまり、クリルオイルには最初からそれが備わっているということです。
クリルオイルの効果や効能
基本的には、これまで報告されているDHA・EPAと同様に効果や効能を持っていますが、クリルオイルは特に「脳の老化防止」「認知症対策」など健脳作用に注目されています。
脳の入口には「血液脳関門」という関所があり、脳に必要な成分だけが通過できるフィルターが存在していますが、クリルオイルには血液脳関門を通過できる成分が3つ(DHA、リン脂質、アスタキサンチン)も含まれています。
DHAは脳の老化や認知症の予防、さらに記憶力・学習能力の向上に役立つことが多くの研究で明らかになっています。 そのため「魚を食べると頭がよくなる」と言われるほどです。
また、リン脂質の主体はホスファチジルコリンといい、脳の働きに重要な神経伝達物質であるアセチルコリンの主要材料となることが報告されています。
さらにアスタキサンチンは、絶えず大量の活性酸素が発生している脳内において抗酸化効果を発揮できる希少な存在です。
このように脳内で活躍する「ブレインフード」が3つも含まれている食材は、私自身はクリルオイル以外は知りません。
魚油が苦手な方も摂取できる
大きな注目を集め、DHA・EPAを効率よく摂取できるクリルオイルは、魚油が苦手な方も摂取することが出来る原料です。
苦手なだけならまだしも、青魚アレルギーを引き起こしてしまう体質のために、これまでDHA・EPAを積極的に摂りたくてもとれないという方も多くいました。
そういった方もクリルオイルを原料としたサプリメントなら摂取することが出来るでしょう。